大牟田市の栗原敬幸(くりはら・たかゆき)防災危機管理室長に話を聞く その3
2024年11月20日
[番組で紹介した情報]
(太田)「KBCラジオ みんなで防災!」KBC解説委員の太田祐輔です。
(百市)百市なるみです。
(太田)毎週この時間は、あなたの命を守る防災について考えていきます。
(百市)今週は「大牟田市の栗原敬幸(くりはら・たかゆき)防災危機管理室長に話を聞く その3」を お送りします。
(太田)令和2年(2020年)7月に大規模な浸水被害に襲われた大牟田市最大で1.9mの浸水被害が発生した樋口町周辺では床上浸水681世帯、床下浸水312世帯を数え、1人の尊いいのちが失われました。
発生当時も現在も災害対応の陣頭指揮にあたる大牟田市の栗原敬幸防災危機管理室長にお話しを伺います。今週は栗原さんに、自助、共助、公助の「自助」についてお話を伺います。
(栗原)災害の備えっていうのは、自助がまずは大前提なんですが、特別な物っていう風に皆さん思ってあるので、それをまず意識を変えることからかなと思ってます。
暮らしの中の一部、ライフスタイルの中の一部っていう風なことで考えてもらって、同じ危機管理っていう意味では、例えば交通事故とか火事とかいうのは、暮らしの中にも事前に備えをしてるわけですね。単純に交通ルールを守るとか、消火器を家の中に設置するとか、火災が起きないような取り組みするわけですね。
でも、災害っていうのはそういうことじゃなくて、特別に何かしなきゃいけないっていうのがありますので、いやそうじゃなくて、もう暮らしの中の一部で取り組むことが大切ですよということで、今色々一生懸命話はしてるところなんですが、まあそういう意識が変われば 次の段階で避難とか、例えば備蓄とかそういうのがもっと抵抗なく動けるんじゃないかなと。
そして地域の取り組みとかにもつながっていくんじゃないかなという風に思います。
(太田)生活の中に防災を取り込むために、どういう風な考え方、どういう風なことをまず具体的にしていけばいいっていう風に栗原さんは考えますか?
(栗原)一番簡単なのは、よく言う「ローリングストック法」って言って、夕飯とか朝食用の食材を買われる時に、毎日毎日少しずつ多めに買ってそれを必ず何日分かストックしとって、古くなったものから順次食べていって、そういう備えていうのが全然難しい話じゃありませんので、そういったところから取り組んでいただくのが一番いいのかなと。
普段からだいたい3日分ぐらいだいたいどこの家庭もちょっと多めに取ってありますからね。
で、それを例えば飲料水とかをそれにプラスするとかそういったことで全然難しくないことだと思いますので、そういったところからやっていただくと、徐々に暮らしの中に浸透していくんじゃないかなと思います。
(太田)必要な物、揃えなければいけないものとしてアドバイスするとすると、何かありますか?
(栗原)例えば、災害に備えるという意味であれば、災害の情報を取るというところ。
それから自分自身、ご家族がどういう災害リスクをそもそもあるかっていうのをまず考えて欲しいと思います。その上で、例えば市役所とかから配られてるハザードマップを見ていただくと自分の家がどういう浸水のリスクがある、土砂災害のリスクがあるというのは分かりますので、それを確認した上でじゃあどんな準備が必要か。何が必要かっていうのは、家族構成でもまた変わってきますので、必ずこれがないと困る、自分の家族はこれがないと困るというものをまず把握してもらう。で、そのものはいつでも持ち出せるように準備をしとくということが大事なのかなと思います。
(百市)「ローリングストック」1つとっても、子供の成長に合わせて全然中身が違ったりもしますし、私の場合、オール電化のマンションに住んでいますので、電気が止まった際にはとなると、ガスが通っているお宅とは違ったりしますし、やっぱりそれぞれの家族構成ですとか、環境によって防災っていうワードと一緒に自分の生活スタイルを見つめることが大事だなと思いました。
(太田)「自助」っていうのは、今からでもできますから、ぜひやってください。
(百市)KBCラジオ「みんなで防災」 今週は「大牟田市の栗原敬幸(くりはら・たかゆき)防災危機管理室長に話を聞く その3」を お送りしました。