多摩地区での迅速な災害対応に…東京消防庁「指揮隊」新設 “首都直下”代替拠点にも
社会|
11/23 17:17
東京都心から離れた多摩地区での災害に素早く対応するため、東京消防庁は先月、立川市に新たに「警防本部多摩指揮隊」を設置しました。指揮隊新設は東京消防庁144年の歴史で初めてです。
「警防本部多摩指揮隊」は多摩地区で大規模火災などの災害が起きた時に、現場支援や各部隊の調整など司令塔機能を担うため先月29日に新設されました。
隊員
「(Q.瑞穂町の火災どうなってる?)住宅1、2階延焼中まで入っています」
「(Q.面積は?)まだ入っていないです」
「(Q.逃げ遅れの情報は?)入っていないです」
東京消防庁はこれまで、多摩地区の災害に対しても都心にある大手町の本部から指揮部隊が出動していました。
今年3月に東京・瑞穂町でおよそ7500平方メートルを焼いた物流倉庫火災などにも出動しましたが、本部から多摩地区に到着するのに1時間以上かかっていました。
東京消防庁史上、初めての指揮隊新設は、こうした多摩地区での災害への迅速な対応が狙いです。
警防本部多摩指揮隊
諸麦満昭隊長
「3人で一つの部隊。災害の規模とか推移とか、逐一把握しております。例えば火災ですと、複数棟が燃えていたりとか、逃げ遅れが発生した場合に我々は出動します」
また首都直下地震などにより本部の機能がまひした際は、代わりの拠点として機能する予定です。
東京消防庁
伊藤彩子安全対策担当課長
「多摩地域で発生した災害実態を早く把握できる、効率的な部隊運用が可能になります。想定外の災害でも想定内とするために我々が指揮能力を向上して、強い使命感を持って部隊一丸となって都民の付託に応えていきたい」
多摩地域では、多摩東部直下地震や富士山の降灰被害などの災害も懸念されています。
こうした多摩地域で起きる自然災害に対しても、「警防本部多摩指揮隊」が素早く対応し、被害を最小限に減らすことを目指します。