黒豚へ込めた思い
2026年10月31日
[鹿児島県]
園田兵助(5)

日本屈指のブランド肉『かごしま黒豚』には、ひとりの獣医の思いが込められていました。
鹿児島の枕崎で、黒豚の飼育を推進し、ブランド豚として認知させた獣医・園田兵助。昭和34年頃から養豚界で交配による雑種ブームが到来したことで、バークシャー種を生産していた日本の優良種が減少。しかし、枕崎には良種のバークシャー種が残っていて、海外輸出を盛んに行っていました。
昭和32年、フィリピンの農林技官が枕崎を訪れ、こう言いました。
「バークシャーの本場・英国を訪れたが、みるべきものがなく、日本の農林省を尋ねると、『枕崎へ行け』と言われた」
また、北海道の養豚家が渡英したものの断念し、オーストラリアに渡ると、「黒豚の良種がほしいなら、日本の枕崎へ行け」と言われたそうです。
海外からも認められた枕崎の黒豚の評判は、日本でも広がり、1999年、鹿児島県の統一ブランド「かごしま黒豚」として全国ブランドになったのです。

枕崎では、かごしま黒豚の中でも一味違う鹿籠(かご)豚として、今も飼育、販売、提供されています。
園田兵助のひ孫 園田病院院長 園田真也さん
「園田兵助は、獣医としてできることを地域に貢献しようと考えていた。」
いのちをつないだかごしま黒豚ヒストリー。
その味は大切に受け継がれていくことでしょう。