未来を担う教育機関
2026年04月04日
[熊本県]
五高記念館(1)

熊本地震から10年。
復興が進む中、137年目を迎える旧制高校の校舎から、未来への新たな光が放たれようとしています。

熊本大学の敷地内にある「五高記念館」。
「五高」とは帝国大学への進学を目的とした、明治時代に設立された旧制の高等教育機関です。熊本地震によって、この「五高記念館」も被害を受けましたが、被災した教室の黒板の裏から古い黒板が見つかったのです。
誰によって書かれたのか・・・。
文字は残されたままで、当時の教室の様子が伺えます。

この五高の校長には、意外な人物が―。
講道館柔道を設立し、近代柔道の「礎」を築いた嘉納治五郎。彼は、東京大学出身の文部官僚でした。後にアジア初のIOC委員となり、東京オリンピック開催への道筋を作った嘉納は、英語教育の必要性を感じていました。そこで「五高」の校長となった彼は、ある英語教師を呼び寄せたのです。

五高記念館研究員 薄田千穂さん
「ラフカディオ・ハーン。後の小泉八雲ですけれども、外国人教師として、英語とラテン語を教えていた方です。」
さらに、八雲が熊本を離れた2年後に赴任したのが、夏目漱石でした。ともに明治を代表する作家が、五高で英語を教えていたのです。なかでも、日本語がほとんど話せなかったといわれる八雲の授業は、一風変わった内容だったそうです。