
古き良き博多のまちにオープンした花と緑の楽園のような『花屋スヴニール』(福岡市博多区)【一人一花はなきん便り】Vol.11

連載企画『一人一花 はなきん便り』(毎週金曜日配信)では、「金曜日に花束を」というテーマのもと、知っておきたい花や緑に関するニュースをお届けします。
今回は福岡市博多区大博町にある『花屋スヴニール』を訪問してきました。
◼️古き良き博多のまちにそっと咲いた「小さな花と緑の楽園」
2024年11月にオープンした『花屋スヴニール』。店があるのは博多の商人文化の面影が残る博多区大博町のビルの1階。近くには個性的な店や問屋が軒を連ね、斜め向かいには昔ながらの駄菓子屋があります。どこか昭和にタイムトリップしたかのような人情味溢れる通り沿いの小さなテントの一角で『花屋スヴニール』は静かに佇んでいます。
その小さな店の扉を開けるとビックリ。花々の優しい匂いが一面に香り立ち、目の前にはアンティーク調のお洒落なインテリアの中に、たくさんの生花やドライフラワー、観葉植物が所狭しと並んでいて、まるで「花と緑の楽園」のような世界が広がっています。

◼️「いつも花と共に歩んできた」これまでの道のり
『花屋スヴニール』を営むのは大野城市出身のオーナー・徳留加代子さん(写真上)。
徳留さんは店を一人で切り盛りしている一方で、国家資格であるフラワー装飾技能士、造園施工管理技師補、福岡市長認定「緑のコーディネーター」の資格を持つ、花と緑のプロとして多方面で活躍されているフローリストでもあります。
ガーデニング好きだった母の影響で幼い頃から花や緑に親しんでいたという徳留さん。
一度は保育士の道を選んだのですが、大好きだった花の世界への憧れが芽生えて転職を決意。冠婚葬祭を幅広く扱う会社で花のことを一から学び、人気花屋の店長を勤めた後、店舗を持たない花屋のフローリストとして独立。個人オーダーや会場装飾、スクール講師やイベント、ワークショップなどの活動を続ける中で、外からの要望として聞こえてきた「いつでも立ち寄れる場所が欲しい」という声に応えるべく、「いつかは持ちたい!」と夢見ていた店を出店したのだとか。
徳留さんは「小さい頃や学生時代、保育士の時も、何か思い悩んだり、迷ったりした時には、いつも花が助けてくれました。だから花を通じて誰かに喜んでいただくことで、花への感謝を込めた“恩送り”になればいいといつも願って仕事をしています」と話します。

◼️目指しているのは誰でも気軽に立ち寄れる「地域密着の花屋」
「地域密着の花屋」というテーマを掲げている『花屋スヴニール』。
「大博町は本当に人情味があって素敵なまちなんです。せっかくこのまちにお店を出させていただいたのだから、小さな子どもから年配の方々まで、気軽に立ち寄れる場所にしたいし、花と緑の楽しみをたくさんの人に伝えていきたい」と徳留さんは地域への想いを語ってくれました。
その取り組みの一つとして、近所の子どもが自分のお小遣いで花を買えるサービスや、誰でも参加できるワークショップを定期的に企画。時には、徳留さんが大好きな鳥栖のパン屋を店に招いて、パンと花を一緒に楽しむコラボ・イベントを行うなど、地域に花や緑を届ける様々な活動を実践しています。
そんな活動の甲斐あって「学校帰りの子どもが挨拶がてら立ち寄ってくれたり、100円玉を握りしめてお母さんへのプレゼントを探しに来てくれたり、最初はイベントのパン販売目当てで来店してくれたおばあちゃんと世間話をしている内に花を買いに通ってくれるようになったり。まだ開店して約半年ですが、本当にたくさんの出会いとご縁をいただいています」。

◼️「花と緑が寄り添う暮らしの楽しみが学べる場」を創っていきたい
福岡市の一人一花運動や関連企画のイベントで、子ども向けワークショップの講師を勤めている徳留さん。元保育士だけあって、小さな子へ教えるのは大得意。参加する子どもたちの目はいつもキラキラと輝いています。
「一人一花運動は本当に素敵なプロジェクトだといつも参加させてもらう度に実感しています。この店や外での活動を通して、花と緑が寄り添う暮らしの楽しみを学ぶことができる場をもっと多くの人に届けていきたいと思っています」と、綺麗に咲いたヒマワリを手に素敵な笑顔で今後の抱負を語ってくれました。
商人のまち博多から生まれた地域密着の花屋と徳留さんのこれからの活躍が楽しみで仕方ありません。気になった人は博多のまちの散策がてら、『花屋スヴニール』に足を運んでみてはいかがでしょうか。
◼️花屋スヴニール
住所:福岡県福岡市博多区大博町7-12-1階
電話:080-1773-2640
営業時間:11:00~17:00
定休日:なし(※イベントなどで不在時あり)
Instagram@kayoko_tokudome
https://www.instagram.com/kayoko_tokudome/

◼️6月22日(日) 福岡市植物園で開催された「ミニチュアガーデン講座」と「ステップアップ講座」をレポート
「一人一花運動」の公式SNSでは、一人一花アンバサダー・石原和幸氏の指導のもと6月22日(日)に福岡市植物園で開催された「ミニチュアガーデン講座」と「ステップアップ講座」の模様をレポートしています。
詳細は「一人一花運動」の公式SNSをチェック!
福岡市が 取り組んでいる「一人一花運動」は、一人ひとりが花と緑を育て、ありとあらゆる場所を花と緑でいっぱいにする取り組みです。「一人一花運動」の公式SNS では、福岡市内のまちなかにある花と緑に関する情報をたくさん紹介しています。花や緑が好きな人も、そうでない人も、ぜひフォローしてみてください。
それでは週末も素敵なフラワーライフを!
◼【公式】福岡市 一人一花運動
Instagram@hitori_hitohana
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